あえて、止める! ―魔法科高校の劣等生読み中―

 電撃文庫MAGAZINE Vol.19にてイラストと告知が掲載され、ツイッターの公式アカウント@dengeki_mahoukaも開始して、盛り上がってきている魔法科高校の劣等生ですが、私はこのたび3章を読み終わりました。
 今頃かよ! と突っ込みを受けそうなほどゆっくりとしたペースです。元来ちみちみと読むタイプなのですが、今回はちゃんとした理由があります。ですので、3章については感想ではなく、その読み方について、少し語ってみようと思います。

 小説家になろうに掲載されている魔法科高校の劣等生〜初年度の部〜の連載は、2008年 10月 12日に始まりました。私が読み始めたのは、それよりも2年以上遅れてのことでした。そのときには既に第六章の途中を更新されており、120万文字以上の道のりが存在した後発組です。

 連載のある漫画にしろアニメにしろ、シリーズとして続く小説にしろ映画にしろ、リアルタイムで発表と同時に受け取ることが出来ればそれに越したことはないのですが、どうしてもそうは出来ないことがままあります。一方、後から追いかけていく後発隊は、気になる続きを一気に読めるという利点があります。だから私も時間が許す限り、そうして一気に読んでいけばよかったのですが、第三章については、あえてそうしませんでした。

 「レイニー止め」という言葉があります。マリア様がみてるシリーズ10巻目にあたる「レイニーブルー」から11巻目「パラソルをさして」、リアルタイムであればその間3ヶ月をやきもきしながら過ごすこと、あるいその状態を言いますが、これを後発組が疑似的に体験する(させられる)ことがあります。かくいう私もマリみてを友人に貸すときに「キリがいいからとりあえず10冊ね」ともっともらしく「レイニーブルー」までを貸したことがありました。

 それと同じことを今回したわけです。具体的には3-(15)でおよそ2週間止めました。更新の日付を見れば、その3-(15)が発表された2009年12月30日には3回の更新が行われております。(その前日にも更新あり)精力的に更新されているとはいえ、そのペースはどうしても2009年中にそこまで発表したかったという作者の想いが伝わってきます。そしてそこを読んだ私には、年の瀬になんちゅうことしてくれたんじゃああああという当時の読者の叫びが聞こえてきたのです。ならば私も、待とうじゃないか、時を隔てても、想いはひとつ!
 というわけで、3章を読み終わるまでにかなりの時間をかけてしまったわけです。

 全てのタイミングでリアルタイムどおり間を空けて読むのは、さすがに難しいところですが、要所ではそのようにするのも良いのではないでしょうか。例えばBD・DVDで魔法少女まどか☆マギカを一気に観るときに、10話でちょっと一区切りつけてみるとか。

 発表されている分だけ一度にだだーっと読めるのが後発の利点ですが、その利点をあえて置いておく読み方というのも、またおつなものと言えるのではないでしょうか。