『チャンピオン読者が選ぶ!このマンガが面白い!2012〜ぶちかましじゃい〜』に参加!

 今年も、ブログ『漫画脳』様の企画、チャンピオン読者が選ぶこのマンガが面白いに参加させていただきます。

概要はこちら。
祝『BJ創作秘話』本家このマン1位獲得!今年もやります「チャンピオン読者版このマン」!


 宝島社から発売されている本家『このマンガがすごい!2012』では、週刊少年チャンピオンの『ブラック・ジャック創作秘話』がオトコ編第一位を取るというチャンピオン読者にとって非常に嬉しい結果になりました。
 またオンナ編の一位も同じ秋田書店の『花のズボラ飯』ということで、秋田の時代が来ていますよ!
 ……と言いながら秋田書店部門(週チャン作品除く)は今年も不参加です。理由は去年と同じで週チャン以外の秋田書店作品の単行本購入数が少ないためです。
 秋田の時代は来ているというのに私がそのビッグウェーブに乗っていませんでした。
 ただ2011年は初めて週刊少年チャンピオン以外の秋田書店の雑誌を購入したという意味では一歩前進した気がします。
 もし来年があるのならこの部門にも参加出来るようになりたいです。


 秋田書店以外部門

1位 『兎の角』 睦月のぞみ
エンターブレイン 2011年8月11日に2巻発売 Fellows!連載

兎の角 2巻 (ビームコミックス)

兎の角 2巻 (ビームコミックス)

 やらしくかわいくおもしろく。ちっちゃい身体ででっかい鈴もって物理的に殴るアヤと、大きいおっぱいと愉快な精神のお嬢様イズミのバディ退魔ものなのですが、退廃的な空気や、コメディに隠されたホラー描写からは本物を感じます。条件付きで百合と言われることが多いような気がしますが、百合としても本物です。
 これはガチ百合作品ですぜ。


2位 『兄さんと僕』 西 炯子
白泉社 2011年9月5日に発売 全1巻 MELODY連載

兄(アニ)さんと僕 (花とゆめCOMICS)

兄(アニ)さんと僕 (花とゆめCOMICS)

 落語の大名人に弟子入りした間抜けなわん小(25)と、その兄弟子にして名人の孫の小学生小いぬ(11)の落語のような日常コメディ。
 与太郎のようなわん小が何故かモテるのが好きで、そのわん小は兄さんの小いぬ一筋なのがまた好きです。


3位 ごっこ 小路啓之
集英社 2011年12月19日に2巻発売 グランドジャンプPREMIUM連載

ごっこ 2 (ジャンプコミックス デラックス)

ごっこ 2 (ジャンプコミックス デラックス)

 血のつながらない父幼女ものにして禁断の親子ごっこ。ありえないのに、ありうるとしたら怖いくらいにリアル。親子関係を形成するための土台が劇薬すぎていつぶち壊れるのかという緊張感と歪なキャラクター達が親子の愛を際立たせてくれます。
 人間失格状態から、偽りの娘を手に入れることにより少しずつ真っ当な人間に、そして親になっていく様には、きちんとした育児漫画としての側面もあって侮れません。
 


 週刊少年チャンピオン部門


1位 モメンタム 濱口裕司

モメンタム 1 (少年チャンピオン・コミックス)

モメンタム 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 新連載予告を見たとき、私はこの作品を舐めていました。読み難くつまらない作品になりそうだと思いました。それがいざ読んでみると驚くほど面白くすっかりファンになってしまいました。描かれる思想、ドキっとさせられる台詞、大胆な画面構成、それらを活かす印象的な演出は退屈とは無縁で、何が飛び出してくるのかわくわくとページをめくることができました。2巻以降ダシタイナの常ですが、未収録部分こそ読んでほしいんですよね。



2位 空が灰色だから 阿部共実
 お空は灰色、誌面は玉虫色。毎週色々な意味で心が削り取られていくのですが、それがまた心地よく、どんどん罠にはまっていっている気がします。
 連載決まったときは毎週このクオリティでいけるのかと不安になったりもしたんですが、杞憂に過ぎなかったことに嬉しい悲鳴を挙げています。



3位 りびんぐでっど! さと

りびんぐでっど! 1 (少年チャンピオン・コミックス)

りびんぐでっど! 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 ゾンビ少女キテル……。女の子は可愛いし、ギャグは面白いし、ゾンビが苦手な人でも楽しめるつくりでありながら、ゾンビ要素はけして少なくない按配がいいですね。
 もなこを面白可愛いと思っていたらいつの間にかゾンビを面白可愛いと思えてしまうような。断面みられて恥ずかしがってる姿にドキっとしているといつの間にか断面だけでドキっとしている自分に気付くような。広がれ性癖! 
 まあ私は水森アンリちゃん派なのですが。それはそれとして一番かわいいのは単行本1巻折り返しのさと先生ですけどね。垂れ下がる眼球……いいよね。



4位 囚人リク 瀬口忍

囚人リク 1 (少年チャンピオン・コミックス)

囚人リク 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 何よりも思うのは、上手い。もう感心しっぱなしですよ。「少年に過酷な運命を背負わせる」物語で、逃げやごまかし、変なかっこつけが無く、エンターテイメントとして面白い。これは凄いことだなと、毎週思っております。
 スラムだろうと刑務所だろうと生き抜いていくのに大切なものがじっくりと描かれていて非常に好ましい作品です。



5位 さくらDISCORD 増田英二

さくらDISCORD 1 (少年チャンピオン・コミックス)

さくらDISCORD 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 さくらの名を持つ男女六人青春物語。
 何も起こってないような気がするのに、何が起こっているのかわからないのに、とんでもないことが起こっているような気がする描写は絶品です。
 とはいえ一番の見どころは、彼らの笑顔でしょう。影の要素が強い作品ですが、だからこそ一点の曇りない笑顔はとても美しく見えます。未だ問題が解決していなくても、その笑顔は本当に楽しそうで、彼らがみんな憂いなく楽しい青春をおくれるようになればいいと思います。


 以上、本年初にして久しぶりの更新でした。
 まだ書きたいことはありますが、企画の〆切ギリギリなので後日、別記事で選外作品羅列とかしたいと思います。