魔法少女は、終わらない!

 止まっていた時間が動き出した気がしました。魔法少女まどか☆マギカ最終回まで観終えまして、何かくすぶっている感じがするので適当に書き散らそうと思います。以下ネタバレを含むので仕舞います。(仕舞うのやめました、2011/4/30)



 さやか。そう、さやかですよ。マミさんが紅茶を入れて、杏子がケーキにかぶりついて「で、さやかは?」と思いました。「ああ、魔女化したから、ここにはいないのね」とすぐに気付きました。まどかが魔女化した少女達を次々に救済に行くシーンで、彼女が天使にも見えました。これで最後にさやかを、絶望に塗れたさやかを救いに行くのだと、そう思いました。さやか、待ってろ、今まどかが行くぜ。こう思ったとき、私の中で初めてまどかが主人公に見えました。あれ、これまどかについてですね。


 マミさん。最終話でようやくマミさんがどんな人だかわかったような、あるいは結局わからなかったような気がします。2話までに、もしくは4話でわかることが出来たならなーとちょっと悔いは残ります。


 虚淵玄。私はFate/ZERO1巻(同人版)以来の虚淵玄でした。そこに書かれているあとがきを読むと、まんまのことが書かれてあったりするのですが、バッドエンドでは無かったにしろ、病気は治っていないのではなかろうかという思いが沸き上がりました。舞台が要求する落とし所に落ちた感じですね。まどかはねじまげたけれど、シナリオライターとしてはねじまげなかった(られなかった)のではないかと思います。ねじまげる必要の無い舞台を整えたとも言えますし、ここ4年間の活動を知らないので、的外れかもしれませんが。

 ふと封神演義藤崎竜)を思い出しました。あれは順序は逆ですけど、主人公たる太公望がそうなりかけたのを妲己が代わりになったとも言えますね。「女の行きつく先が太母」だったように、少女がなるべきも母だったのかと思いますが、地球規模なら母でもまどかは規模が大きすぎて母になった感じはあまりしませんね。その分、実の母が最後にほむらと出会ってよかったです。
 まどかマギカ。とても楽しく面白く、魅力ある作品でした。
 ちなみにタイトルは最終回観終わった後、ツイッターにポストしたんですけど、気に入ってしまったのでここでも使いました。狭義も広義も正統も邪道も巧も拙も本質も上辺だけでも子供向けも大人向けもオタク向けも、魔法少女がするべきことも、出来ることも、まだまだ観たいですね。私の中の魔法少女熱は一向に冷めそうにありません。