週刊少年チャンピオン 2011年2+3号感想

 合併号でございます。来週が寂しゅうございます。


モンハン特集
 チャンピオンのコラボクエストの依頼主は徳川のみっちゃんだそうです。まあ順当なところですが、狩人は別に最強を志してないっすよ。農場経営で生きていきたいハンターだっていますって。依頼文に裸がっぷり四ツとあるので防具無し縛りでしょうか。イラストはハンザスカイから半座×ドボルベルク。半座がランスなのはちょっと意外。


聖闘士星矢ND
 車田御大の星矢の連載再開。サブタイトルは「片翼の堕天使」。どう考えても爆笑ものなんですけど、実際に漫画を読むとそうでもありませんでした。天闘士にエンジェルとルビ振ってるのは少しやられましたけど、さすが銀河神話……というか茶化すまでもなく聖闘士星矢ですからね。ただ毎週載っているわけではないので、単行本で読んだらいいかなーという気でいます。だってせっかくフルカラーで描かれてるならそれを読みたいですよ。


弱虫ペダル
 スカシの今泉復活! スカシの今泉復活!! 走れなくなった田所先輩をよみがえらせ、チームを首位争いにまで導いてきた坂道。彼が自転車を漕げなくなるほどの疲労の代償に得たものは、トップ集団という位置だけではありませんでした。一日目で御堂筋にすっかり心折られて、二日目にばらけた仲間について御堂筋から駄目押しをくらった今泉に希望を見せたのです。追いつくと言ったら追いつく、約束をきっちり守る男坂道の姿は「想いは届く」と教えるに至りました。追いつくと思うから追いつける、勝つと思うから勝てる。少年漫画ではとてもとても大事なことです。思い出せてよかったね。
 ところで今週はみんなのヒーロー坂道くんを皆が褒めそやし、俺のほうが坂道好きだぜと取りあうような回だったわけですが、鳴子が彼のことを「かっこいい」と表現しております。これは多分すごく大事なことで、思い返せばインターハイ前の1000km合宿のとき、坂道が今泉と鳴子に言ったのです。「2人のことすごくカッコイイと思ってるから」と。かつて憧れた人に憧れられたという構図になっており、物語全体から見ても大きなポイントなのではないかと思います。


範馬刃牙
 二週続けて刃牙VS千春。ボクシング烈伝はお預けです。弱点を用いて相手を壊さんとする刃牙に目潰しの構えを見せる千春。そこへ、目潰しは難しいから、俺から目で指潰しにいってやるぜと刃牙。上から目線にも程がありますが、そもそも狙われてから使うようじゃ千春流とは言えない気がしますね。だから千春流でなくなったものを千春流に戻した会話とも言えるかもしれません。さすがにオリバ戦などでみせた口八丁の手口ですね。オーガもわりと好きなので口撃は血筋でしょう。そしてついにG師匠から教わった初速から最速のダッシュを実践し、眼球で指を折り、なおかつ失明しないという離れ業をやってのけました。理屈はともあれちゃんと修行してたので良しとしましょう。


バチバチ
 先週の段階で腕捻りをしようとしてるのはわかったんですか、そこからの外無双とは。吽形さんお見事。幕下優勝で、今週の段階では、膝の描写もおそらく致命的なものにはなってないようなので、大丈夫ですよね。そう希望するしかありませんが、まずは優勝おめでとう!!


侵略!イカ娘
 麦わら帽子をかぶった瞬間のとまどいイカ娘が可愛い。早苗が登場したコマの小さく、細部が省略されている絵で、脇妄想余裕でした。今週は早苗がヒットでした。


聖闘士星矢LC
 今週は、25Pということもあるのですが、とても読みごたえがありました。戦うヨウマとアスプロスの力関係が二転三転し、ハッタリの効いたシーソーゲームとなっております。なんだとォ!? 言い合いだけになってしまうと陳腐なわけですが、画面の熱量と構成の妙によってまったくそれを感じさせない素晴らしい描写です。どちらもかっこよくて、これぞ少年漫画でありましょう。


みつどもえ
 伊藤さんの自分本位で無茶しないところが好きです。サンタさんを信じるがゆえの勘違いから話が転がりましたが、サンタさんを信じる人を信じたままでいさせないといけないのは何故でしょう。先日「君に届け」の作者である椎名軽穂先生がツイッターで、自分の漫画によってサンタがいないと知ってしまう子どもがいたらどうしようと悩んだと仰ってまして、最終的には自分の漫画で教えることになるものいいじゃないかという結論に落ち着いたそうです。信じ込ませていないといけない理由はないのですよね。まあ楽しみにしてる子に、当日に言うっていうのは避けるべきでしょうけど。それははそれとして佐藤パパの強靭な精神力はすごいです。福山似と想像されて怯まないとは……。


ドラゴンスワロウ
 チャンピオンTHE WEBで人気沸騰中のドラゴンスワロウが本誌掲載。作者の阿部共実先生は、画風からは想像できないほど画力が高く、また画面の構成力も半端じゃありません。今回も五ページで女子高生二人が会話するだけなんですが、会話自体の面白さもさることながら、表現が非常に素晴らしく、惹きつけられます。是非とも今後本誌連載からの単行本発売にまでたどり着いてほしい一品です。


はみどる!
 毎度ばかばかしいお笑いで、安定の一話。はみどる×クリスマスならこれ以外はあり得ないようなお話でした。ショタ複数攻めも好物なのですが、子供たちよ「古くて劣化してて期限切れの売れ残りで廃棄処分のヌリカベババア」を攻めてこそショタ攻めは活きるのですよ。まあかすみさんはののかの物なので、他には渡せませんけどね。ののかの愛はいつか報われてほしいです。


ナンバデッドエンド
 猛にラーメン屋フラグが立ったときにそんな気軽になられてもなーと思っていました。そして毎週少しずつフラグを育て、仕事の大事さにも気づいて、先週の段階であともう一歩欲しいと思っていました。今週、ついにその一歩がこれ以上ない形で描かれました。さすが、千代さん。もう感動ですよ。そして弟の剛は、高校生活が無駄じゃなかったことを示すように、いい友達がいっぱいいるんですよね。この局面にきて、周りが剛を救うように動いてくるのはいい構成ですねえ。あとは家族達も動き出してほしいのです。猛、早く剛にラーメンを食べさせるんだ!


ハンザスカイ
 半座も主人公ですから過去の不良時代とはいえそこまで悪いことをしてるとは思ってなかったのですが、思ったより半座に非が無さ過ぎて戸惑っています。半座に恨み持ったキャラが出てきたので、新しい側面に入るかと思ったのですが、どうなることやら。ただ先生側のほうにも火種が存在していたので、どう噛み合うかに期待します。"変化を認めるかどうか"成長する前のことをどう見るか"あたりに焦点が来るのでしょうか。


シュガーレス
 獣の匂いがする本物の野獣、矢坂兄弟の前に現れたシロは、ケンカと暴力について述べ、九島の流儀としてのケンカでケリをつけると弟を挑発して兄に瞬殺されました。やっぱり、やっぱり駄目でした。シロちゃん……あなた弱いんだから大人しくしといてよ、なに自分からカマされに来てるんですか。しかし矢坂兄いの美味しいもの取りの性質は異常ですね。弟に美味しいものを与えない性分でしょうか。何はともわれ、今週は非常に性的なお話でした。先週も書きましたが、矢坂弟が舌出すの反則。もう可愛すぎますよ、てへぺろ。鼻をパキるのが趣味の弟ですが、シロちゃんの鼻も右曲がりにされてしまいました。右利きだからですね。


ケルベロス
 ひとまず村抉編解決……なのですが、安らかな時間は短そうです。冒頭の「砕け…千切れ…獣が獣にするように」という表現は好きですが、つまりどんどん景が人間から離れていくわけですよね。ヒーローの宿命でもありますが、やはり辛いですね。常世のみなさんはもっとクローズアップする必要があるくらいに個性豊かでいらっしゃるので、救護班長殿の日常を早く早く! 


スーパーバイトJ
 逆に鮮魚部の日常で溢れておりますNJ先生。大丈夫よ、今日買ってくれなくても明日買ってくれるかもしれないじゃないですか。スーパーは一度だけの客よりも常連客のほうが多いわけですし、無駄にはなりませんよ。次の説明のためのステップアップにもなりますよーと、読者目線からは言えます。ミツイシさん可愛い。


クローバー
 イケメン帰国子女様は絶好調な御様子ですが、ケンジの恋愛が一歩一歩着実に前に進んでる様が微笑ましくて素敵ですね。調子づいて恋愛アドバイスして先輩面してるトモキはそろそろ爆発してもいい頃合いです。吐き気がする程リア充だらけだぜ。


キガタガキタ
 紙面から溢れでる曲線美。曲線と無縁なものからこうもエロスが生まれるのですね。やはり注視すべきは足の裏です。小指の付け根あたりが良いですね。キガタがハーレム地獄な本作ですが、メインヒロインはやっぱり恐怖新聞という安定さ。自分の偽物に一発で気づいてくれたキガタに恐怖新聞もきゅんきゅん来てることでしょう。サブヒロインな方々が本当の敵に気づくときはくるのでしょうか。


ANGEL VOICE
 習志野実業との試合が始まりましたが、さすがの実力校。一筋縄ではいきそうにありません。サッカーの実力もさることながら、みんな精神力が高めで高校生とは思えません。落ち着いたゲーム運びと、相手の言動を冷静に煽り返す実力。サッカーに対する思いはともかく、精神面に不安が残ったり、精神面は大丈夫でも足に不安が残ったりする市蘭面々は少々厳しいかもしれません。


釣り屋ナガレ
 長かったキャスティング大会編も終わり、本職である魚釣りに戻ってきました。「鯛の九つ道具」ということで、鯛釣りのようです。ナガレも中学を卒業して、本格的に釣り屋として生きるのでしょうから、ここが分かれ目のエピソードとなりそうです。その対象が鯛なのは、なかなかいい感じではないでしょうか。釣りという観点から見るとまた違うでしょうが。


出陣!ムショ高排球軍
 もしかして最終回なんじゃ、と途中から思ってしまったのですが、今週はともかく、その日が遠くないように思えてきました。それが杞憂に終わるといいなーとは思いますが、悪い話も聞いたので、安心は出来無さそうです。副キャプテンと互いに認め合ってることがわかり、チームとしてまとまったのは、非常に喜ばしいことです。大会で盛り上がってくれるといいのですが。


りびんぐでっど!
 短期集中連載、最終回。今までの回に比べると勢いだけが飛び出してまとめ切れてない印象を持ちましたが、最終回であるので、それもまた良しでしょうか。途中でアンケ求めるあざとい姿勢もありましたが、十二分に面白い作品でありました。個人的にはりびんぐでっどの続きでも新作でもいいのですが、また復帰して本連載を心待ちにしております。


木曜日のフルット
 悪い顔した母性本能もあったものです。ひと編み一円とはかなりの暴利ですが、スタートは思いやりなのが鯨井先輩の憎めないところ。スタートから金儲け目当てでも憎めませんけど。


 今週はキグナス氷河による表紙詐欺が起こりましたが、一輝のときは詐欺した次の週に登場してた気がするので、来週氷河がくるのかもしれませんが来ないような気もするのです。