週刊少年チャンピオン 2011年1号感想

週刊誌的に正月です。めでたい!

モンハン特集
なるほど、範馬刃牙とのコラボだからハンマー……とはいえ、範馬という名前の元ネタはあるボクサーの自伝のタイトル「ハンマー」から来てるって画力対決で言ってた気がするので、収まるように収まったのかもしれません。イラストのほうはクローバーのハヤトがティガレックス亜種から逃げている場面ですけど……魚釣ってる絵のほうがよかったなーと思います。こういうのは描くモンスターは指定されるんでしょうか。ガノトトスみたいな釣り上げるやついたらちょうどよかったのに……。


弱虫ペダル
箱根学園が6人全員揃って4人の京都伏見と勝負! とみていた御堂筋にひとつの誤算が! 背後から感じるプレッシャーに、はっきりと焦りと困惑をみせる御堂筋。御堂筋が落ちたと確信していたそれを、金城は来ると確信していた。御堂筋は事前に念入りに情報を手に入れて、幾パターンも状況を想定して作戦を立ててきており、それを実行するに足る実力があるわけですが、相手を直接は知らなかったんですよね。唯一はっきりと見たのが坂道であって、そのときに"量産型"(想定どおりにはいかないの意?)ではないと一度判断しているのに、量産型と同じ対応をしたのです。これが御堂筋の経験不足ですね。レースのではなくて、相手を見ることの。逆に考えると想定したことにしか対応できないからこそシミュレーションに拘っているのかもしれません。絶対にあきらめない男が率いる絶対にあきらめない男たちの見開きはこれでもかというくらいの熱量でした。……先週書いた、京都伏見の二人を追い抜くシーンがまったく書かれてなくてちょっと涙目ですが、このいきなり追いつく面白さのほうが大事ですよね。来週ちょっくら数コマ回想欲しいですけど。


バチバチ
相撲の立ち合いってとても特殊なんですよね。合図が無い。「はっけよいのこった」っていうのは立ち合いの後に発せられていて、どうやって合わせてるんだろうと観光にきた外国人は不思議がるという話を聞いたことがあります。まあ私自身も不思議ですけど、立ち合う二人の呼吸なんでしょうね。そういう立ち合いの空気というのがと表現されております。この取り組自体が吽形さんの足の問題があって一瞬の勝負だろうとされているので、だからこその立ち合いなんですが、その一瞬でも足が辛そうで辛そうでもう見ていられませんが、見るしかないのです。吽形さんがどうなってしまおうとも見守らなければならない、主人公と同じ場所に読者が立っているというつくりに持っていくまでの自然さがすごいなと思います。


シュガーレス
先週登場した周防君のお友達の明らかに堅気じゃない二人組のお名前が明らかになりました。「矢坂兄弟」と出ました。コンビ名であるけどおそらくは実の兄弟なのでありましょう。なにせ、弟が兄のことを「お兄」と呼びました。どうやら彼らは本物の野獣であるらしく、獣の匂いがするらしいです。顔はあるけど名前はない旧ヒュドラの面々をボコっていくと、そこに現れたのはシロ。……逃げてー!! 一年最強と呼ばれた時代が懐かしいシロちゃんじゃあ厳しそうです。という感じで矢坂兄弟のデビュー戦的な一話でしたが、なにこの二人!! お兄呼びはずるいし、弟舌出すの可愛いしその舌がまたちっこくて可愛いし、キモかっこいいの部類のくせに可愛いとかずるい弟!! 一瞬にして周防君よりキャラ立っちゃった気がしますが、周防君の今後やいかに。


範馬刃牙
刃牙VS千春。蹴りに対してもっともインパクトが強い瞬間を狙って顔面で当たりに行った刃牙。度胸と根性が必要なら度胸と根性を出せばいい。それが千春の持論であり、彼の根性は彼を慕う子分達も手放しに信頼するところです。度胸と根性というのは今の刃牙にとって一番足りないものであり、それを会得するのが刃牙自身が口にした"テーマ"でありましょう。千春に対し千春流で立ち向かおうとする刃牙に対し、千春は目潰しの構えを見せました。弱点で受けるのは千春流であるならば、眼つぶしは眼球で受けるはず……とは言うものの、千春自身がこのような立場にあったときにはたして眼球で受けるのかというと大いに疑問が起こります。千春の両眼は今現在まったく無傷でありますし、そもそもヤンキーが指で目潰しに行くのかどうかという問題もあります。だから刃牙もこれを避けたところで千春流じゃなくなるわけでもないだろうし、そもそも千春流を貫きとおすことで勇次郎に勝てるようになるわけでもないので、あっさり避けちゃってもいいんじゃないでしょうか。汚い!さすが刃牙さん汚い! 状態になっちゃいそうですけど。


キガタガキタ!
カラーの恐子ちゃんが煽情的すぎまして、お尻の丸みがにくいです。背骨の凹みも太もももひかがみもっていうか、新聞紙のくせしてちゃんと女の形してやがるぜ!! 今週は徹頭徹尾いい話すぎてもう何を突っ込んでいいのかわからないし突っ込んだら負けなんですけど、良い話でした。おかしいなあ感動で百万人を泣かせられる話なんですけどね、全然そうは見えません!! 


ひよりびより 
短期集中連載で始まり、web連載となっているひよりびよりが本誌に出張してきました。「ひよりの純粋が周囲の大人に不純な結果をもたらす」が基本の形ですが、今回は普通にひより可愛い! というお話でした。来週合併号なので、再来週に2・3号をまた買わないように……という教訓ですね。やったことありませんけど。


ハンザスカイ
野田……。野田よ……。次鋒の野田はいっつも負けています。それもスピーディーに完封負けです。その野田がついに得点を取って5対1で負けました。野田よ……。頑張るんだよ。そして次なる相手東嶺大市川の先鋒、なにやら半座と因縁あるらしい結城が半座が御対面……なわけですが、何があったかは語られていませんが、どうやらかなりの恨みがあるようです。そのせいで嫌みったらしくなっちゃってますが、半座の過去を考えるとこれくらい言いたくなるのも仕方がないところでしょう。マネージャーの佐倉さんがペットボトルを複数抱えることによって、仕事してる描写が生まれてるところにそのペットボトル(もの自体は別物)をうまく小道具として使った構成が見事でした。



侵略!イカ娘
イカ娘の新能力、というか新設定が明らかに!! 作中でも突っ込まれていますが、いままでに比べてそれなりに理論的な意味合いを備えた能力となってます。体重を操ることによって、触手を伸ばして重いものを持ったときにバランスが取れるとか、外見=体積が変わらないので、質量だけを変化させて水中で浮いたり沈んだりが可能であるとか、すごい技術が明らかになってしまいました。シンディー、生物面より文明を調べるんだ!! 体重変化の理由説明するときのカメラ目線っぷりに吹きました。


ケルベロス
雪房は常世という集団を敵対し、常世は墓守という存在を外道と見ていた。そんな中、墓守ではなく十三塚景という個人を見ると宣言した副隊長。その後のしぐさが可愛らしすぎますが、この決断のかっこよさを見所としたいですね可愛い。村抉戦はこれで終わりそうですが、背後になにやら過去が見えてきまして、どんな展開になるのか不安です。物語の面白さに対する不安は一切ないけれど、どうあがいても悲しいことにしかならなさそうで不安です。


ナンバデッドエンド
そういえばなんかアメ車に乗ってましたね、猛は。あの金はどこから出てたんでしょう。ラーメン屋の千代さんの話から仕事に意味を見出したようですが、ラーメン屋になるんでしょうか。まだ早いかなーと思いますけどね。もう少し何かにならないと……と。一方ヤクザから熱烈スカウトを受けてる剛ですが、ケンカが強いってだけじゃやっていけない世界だと思うのですが、部下にするにはケンカ強いほうがいいってことでしょうか。



聖闘士星矢LC
先週からSF的要素が入ってきてわくてかですよもう。「光速度は全ての観測者に対して不変、時間は全ての観測者によって異なる」特殊相対性理論的なアレですね。どれだと言われたら困りますけど、ほらローレンツ変換とか(言えば言うほど墓穴)。このようにSF好きといってもこれくらいの知識しかない私にちょうどいい具合ですよね。時間を止める能力は光速で異次元を移動することによって封じ込めることが出来る! すごい! この「すごい」っていう説得力は大事ですよね。まあ細かいこと言い出したら黄金とか光速で動けちゃうわけですし、困りますけど。それはそれとしてメフィストフェレスさん可愛くすぎてそっちのほうが困りますね。


クローバー
メールを送るのに時効の挨拶から入った!! さすがケンジ。期待を裏切らない男。そのメールを受け取った海の家のメイちゃん(ジブリの映画みたい)は、イチゴちゃん達のいる学校に通っていた!! 懐かしいですねイチゴちゃん。通称ジェットコングのおっさんが、当時からそうなるだろうという予想はあったもののリア充生活してて、ぐぎぎぎぎぎ。もう嫁じゃねえかその眼鏡。なぞの転校生ではありますが、現時点はただの帰国子女イケメンですが、その時点でアウトだお前!! ドキッ、リア充だらけの青春学園譚! 首ポロリはない漫画なのでそこは安心ですね。


スーパーバイトJ
ヨシノさんのうざさが前面に出てきました。むしろ全面に。致命的なミスからも一晩で立ち直り、一日で店長をうざがらせてるヨシノさんは本当にあなどれませんね。ミツイシさんかわいい。


はみどる!
一番基本のスタイルでした。まっしゅるーむの3人+天地さんと安斉さん。安定の面白さですね。三人がアホなことをしてたら突っ込みに来た天地さんも要所でボケていくという。安斉さんに勉強聞けたらよかったのに。


ANGEL VOICE
見開きの妙を見ましたよ。たった5人の応援を、見開きで敵側の応援だけを描くことで際立たせるという。聞こえないと思うんですよ。どれだけ校長が喉をからせても。彼女らが恥を克服しても。観客席を埋め尽くすそれ以外が。でもそこに居るということ。声を出しているということ。それが百万の味方足り得ることを象徴する描写でした。今週はチャンピオン全体的にいい見開きが目立った気がします。目立つから見開きなんでしょうけど。内容は相手チームのキープレイヤーの紹介と言ったところですけど、松田はちょっと……小さすぎませんか。


りびんぐでっど!
集中連載第3話。ついに水森アンリが登場いたしました。なんとも私好みな子でして、可愛いのです。 愛らしいのです。幽霊が来ても斧で対抗出来るのです。うん、最高ですね。「はい、オカルトマニア設定はいりましたー」「よろこんでー」ってな感じでした。可愛いわあ可愛いしか言えませんけど可愛いですよ。ギャグは相変わらず冴えてるので、めちゃくちゃ最高の漫画ってことですよこれ!!


釣り屋ナガレ
少女達の声援を受けて廻るナガレ……リア充すぎだろ! と観客たちも思ったことでしょう。あまつさえ、そのままの勢いで告白されるなんて……! 「行った!!」「言った!!」の対比が面白かったです。ナガレを応援し、ナガレを呼び続けていくごとに高まりすぎて思わず好きって言っちゃったお嬢はなんていうか尊敬レベルにすごい子だなあ。ナガレとヒロの兄弟フラグはわりとあっさり回収して、本人たちも「もしも」とお互いを見合うまで行ってしまいました。しかしこうやって共に釣り(キャスト)と関わってめぐり合えたという運命はいいなあ。あんまり運命って好きじゃないけどこの二人に関してはそれを感じずにはいられません。


出陣!!ムショ高排球軍
女子大生とビーチでバレー! とか思ったらもう終わってました。砂上で負けたって言ってるけど甲冑来てたらそりゃ負けるわ!! という常識など聞き耳持たない将軍。甲冑来て勝つくらいの足腰が必要というのはわかりますし、将軍がそこを指摘するのはいいですが、何もわかってないよそ者が馬鹿にしてるのは腹が立ちますね。本気でやってないくせに……本気でやってないからこそ他人を馬鹿に出来るんでしょうけど。それよりも展開早すぎて気になってます。ここで戦うんじゃなくて、予選で勝負なのか……。


ドンガッゴ!!
読切。以前、野球漫画というにはあまりにも一瞬だけを切り取った読切が印象的だったのですが、今回もその作風らしいです。「ひったくりの原付に走って追いつく」というお話でそれ一点のために全てを尽くす主人公と、全てを尽くす作者。勢いだけといえばそうなりますが、ハッタリと本気との勢いは一級品です。最後抜くことだけに集中しすぎてバッグを忘れるんじゃないかと思っちゃいましたがちゃんと奪い返しましたね。よかったよかった。



木曜日のフルット
今週は巻頭と巻末の二本立て。一本目:ウッドロウを蹴飛ばすデンの足が可愛い。二本目:鯨井先輩のカタカナに対する語感はなかなか面白いですねえ。石黒先生自身がこういう言葉遊び好きそう。


来週は車田御大が描く聖闘士星矢NDが来るらしいです。不定期連載ですが、前回からあまり間が空いてないので、ペースアップきましたか! フルカラーであることを考えると結構なペースかもしれません。